前号までのあらすじ
モデル志望のキレイな女性・綾香が事務所にやってきた。なんでも幽霊が出ることで有名な島・ゴク・モン島に旅行に行ってきたらしい。そこで綾香たちは、行ってはいけないといわれている小屋にオモシロ半分に入ってはいけないといわれる小屋に入ってしまう。そこでなんと幽霊を目撃!一目散にペンションに帰るのだけど、その夜からみんなケタケタ笑い出したり、続々おかしなことが……。挙句の果てには倒れるコまで現れて……騒ぎを聞きつけてやってきたオジイサンが言う。「タタリじゃ〜、ゴク・モン島のタタリじゃ〜」。
綾香さんは、神妙な顔をして物語りの続きを話し出しました。
「倒れた女の子たちをベッドに運び、お医者さんが睡眠薬を打って落ち着かせました。ところがその後のことです。おじさんに頼まれて物置に行った私は、物置に入ったところは覚えているんだけど、ふと気がついたら、気がついたら、あの呪われた小屋にいたんですぅ〜」
そう言ってまたビャーっと泣き出すの。
「そんなこと起きるはずないじゃん。夢みてただけでしょ」
「起きたんですっ!」
「あら、コワッ」
「ともかく話を続けて」
「すると昼間と同じ幽霊が現れて言いました。『おまえたち、よくも呪いの屋敷に来たな。ここに来たものは皆、1年以内に必ず死ぬ。死にたくなかったら崇り祓いをしてもらえ』。そう言って幽霊は消えました。私はビックリして気絶したようです。気がついたらペンションのベッドの中でした。皆に一部始終を話すと、白いヒゲのオジイサンが言いました。『それでは私がゴク・モン島の崇り祓いをしてあげよう。でもそれには金がかかる。1人200万円くらいかなあ』。『エーッ!!!そんなぁ』『でもキミたちが可哀相なので100万円にしてあげよう』。そんなわけで1人100万円必要なんです。助けてください」
「あのさあ。それってあやしすぎない?」
「そんなものに100万円もかかるわけないでしょ。アタシだったら、絶対キレてる!」
「お願い、探偵さん、助けて〜」
「しょうがないなあ。わかりました、綾香さん。でも最初に言っときますけど、ウチ、サラ金じゃないし、お金はないです。ただ本当に100万円必要なのか、まずそれを調べてみませんか」
「ありがとうございます。ビエーン……(泣)」
「ねえ、綾香さん。100万円って間違ってない?お友だちの分を入れると600万円でしょ」
「だって自分の分だけで精一杯だもーん!!他の人は他の人で何とかしてよぉ」
「何てやつ。自分さえよければ友だちはどうなってもいいなんて。許せなーい!!!」
「オイオイ、キレるな、きれねこ。ともかくまずは現場に行ってみようじゃないか、ゴク・モン島にさ」
てことで、アタシたち3人はフェリーに乗って、ゴク・モン島へ。
島はうっすらと霧がかかってとっても神秘的でした。私たち3人は、早速、呪いの屋敷に向かいました。すると途中、白いヒゲのオジイサンが現れたのです。
「何処へ行くのだ、おまえたち。あの屋敷には入ってはならぬ。入った人間はみな呪われるゾ」
「ハイハイ、わかりました」
我らがやみのすけはいっこうに気にする気配なし。でもホントに大丈夫かなあ。
「やめましょうよ、やみのすけさん。あなたまで呪われちゃう」
いよいよ屋敷についた!ドアを開けるやみのすけ。おそるおそるアタシたちが中に入ると……。次回に続く!