遺産は誰の手に?妻と愛人の大バトルなのだ
第2話  ヒントは名画?事件の一部始終はこうなのだの巻

 どーもどーも。むかねこ番地でおなじみ、3匹そろってナンボだいっ!のおとも隊でーす。恥ずかしがり屋のぽー、冷静で食いしん坊のぷよ、泣き虫のメソちん。よろしくです。さてさて、今回の依頼人は、チョー有名な大富豪・綾小路家のオクサマ、綾小路フミコ様。ダンナさんの由之助さんには若い愛人ルリ子ができ、病気の由之助氏にまるで看護婦のように付き添う毎日。そんなある日、昼ごはんの後、由之助さんが意識不明に。しかも身体からは微量のヒ素が!!由之助さんが死ねば遺産はルリ子さんのもの。でも意識不明なら、後見人である奥さんのフミコさんのものだ。
犯人は最初から意識不明にすることを狙ったのか、それとも殺すつもりが量を間違えてしまったのか……犯人は妻?愛人?それとも他の誰か?

「このひとが愛人のルリ子さん?」
冷たそうだけど美人だワ。これではフミコさん、勝ち目ないかも。可哀相。
大富豪の由之助さんが意識不明になるまでのいきさつはこう。ぽーが説明するよ。
2月4日正午、ルリ子さんに車椅子に押され由之助さんがダイニングにやってきた。(これまた広いダイニングで、テーブルにはキャンドルが飾ってあってとってもステキ)。
一緒にランチをとったのは4人。由之助さん、ルリ子さん、フミコさん、そして主治医の花岡清五郎さんだ。お昼のメニューは…これまた豪華。今度は食いしん坊のぷよが説明するね。
まずオードブルはニンジンのムース、サラダ、メインは牛ホホ肉のソテー、デザートにチョコレート、そしてコーヒー。昼からこんなもの食べて夜は何を食べるんだろー。
食事を終えて5分もたたないうちに、由之助さんがいきなり苦しみはじめ、そのまま意識不明になったんだって。でもオカシイよね、だってみんな同じお料理を食べてるんだよ、でしょ。
そのあと、われら3匹とやみのすけ1名は、フミコさんにつれられるがままに、由之助さんの寝室に。
「アナタッーー!!!こんな姿になっちゃって!!!!」
とそのときだ、
「なんだなんだ、やみのすけじゃないか。うるさいとりどもも一緒だな」
うるさいとは何事だぁとワタシ・めそちんが振り向くと、ヤダ。犬山警部だ。
「奥さん、アンタがあやしい。事情聴取したいので署まで来ていただきたい」
「警部、ちょ、ちょっと待ってくださいよ。何を根拠に」。
「ダンナさんは意識不明だ。意識不明である以上、遺産は後見人であるあなたのもの。よって奥さん、アナタがやったに違いない」
「そんなぁ、ちょっと早とちりすぎますよ!!」
犬山警部の後ろには、セクシーなドレスを着たルリ子さんが。
「犬山警部、色気で騙されちゃったみたいじゃなーい?」
「ほんとだー。ちゃんと捜査してないくせに、ヒドすぎるよー」
「オトコってどうしてこうなの。許せない!!!クスン」
とワタシたちが激怒するまもなく、フミコさんは連れて行かれちゃったのだ。
仕方なくワタシたちも退散。

翌日、またお屋敷へ行った。出迎えてくれたのはルリ子さん。
「あーら、いらっしゃい。オーッホホホホ」
つくづくやな感じ。このオネエサン
「やっぱこのひとが犯人では?」
とワタシたちで、ヒソヒソ話しをしてたら、ミケネコヤマトの宅急便のひとが大きな荷物を持って入ってきた。立派な額縁に入った絵だ。
「なんですか?あれ」
「見ればお分かりになりますでしょ、ルネサンス時代の有名な名画、『眠れるマリア』ですわ。探偵さん、ご存知なくて?」
「エーッ!!!知ってますよぉ。すごい有名な絵ですよね、それがお宅にあっただなんて」
「オーホホホホホ。由之助様が昔お買いになられましたの。由之助様のいちばん好きな絵なので、病室に飾っておりましたの。でも古い絵でございましょ、修復に出していたんですの…ちょっと、ミケネコヤマトさん、こっちのお部屋に持ってきてくださらない?」
ウーン、ルリ子さんは誰にでも色気を出してしゃべるんだねー。
こうして意識不明の由之助さんが眠っている部屋に絵がかけられたのでした。
それを見ていたやみのすけ、「わかったぞ!!!!!」
「わかったって何が?」
「もちろん犯人がだよ!!」
「エッ!!!!!マジぃ?」
そう言ってやみのすけは駆け出した!!どこにいくんだよぉ?、もうっ、次回に続くナノダ〜。