どーもどーも。むかねこ番地でおなじみ、3匹そろってナンボだいっ!のおとも隊でーす。
さてさて今回の事件は、病気で寝たきりだった大富豪・綾小路由之助氏が突然、意識不明に。身体からはなんとヒ素が検出!誰かが毒を盛ったらしい。犯人は財産を狙った愛人のルリコ?それとも妻のフミコ?そんな中、やみのすけは一同を呼んで、事件を推理する。やみのすけが指差した犯人は……なんと愛人のルリコさん。とのそのとき、意識がないはずの由之助さんがムックリ起きたじゃあ〜りませんか!!!「本当か、ルリ子!!!」
「あれま〜」
「なんでぇ〜」
由之助さんが生きてる〜!!!!!!
ワタシたち皆、もうおったまげましたがな〜。由之助さんは
「あの日、昼食をとった後、いきなりカラダがフラフラしてきて強い嘔吐に襲われたまま、何がなんだかわからなくなった……それが三日前の朝、ふと目が覚めてな……そしたら例によっておまえたち二人でケンカするばかりで、ワシが目を覚ましたことはサッパリ気づかん……いつ気づくのかなと思って寝たふりをしてようかと思ったのじゃ」
え〜、そうなの?由之助様ったらお人が悪いわン。
「なんでもお前達のうちのどちらかがワシに毒を盛ったというではないか。寝たふりしつつ、事の次第を見極めようと思ったのじゃ」
由之助様ったらますますお人が悪い。
「ルリコ、ワシはショックだ。確かにお前にはどうもウラ・オモテがあるような印象を受けていたが……ワシの毒殺まで狙うとは……フミコ、今まですまなかった。許せ」
「アナタ〜」
「フミコ〜」
な、なんなのよ、この展開。まったくオトナの世界って怖いわ、われらおとも隊にはわからないことばかりよ。
ともあれ事件は一件落着みたい。ワタシたちはそうして帰途についたんでありまーす。
は〜、イヤになっちゃうよね、大人の世界。
ホント、頭痛いわ、とやみのすけ。
さ、コーヒーでも飲むか。「モカイヌコーヒーでもさ」
とそうこうしてましたら、ドアをトントン叩く音。出てみるとそこには、フミコさんの姿が。
「どうかしました?」
「いえ、探偵さん、ありがとうございました。私も疑われていたし、すんでのところで助けていただいて……主人の由之助も、自分がいかに見る目がなかったか反省しています。それで今回のお礼、ですが主人と私から是非やみのすけ様に差し上げたいものがございますの」
「なんでしょう」
「眠れるマリアですわ、名画の」
「エッー!!!そんなん、もらっちゃっていいんですか?」
「どうぞ。大事にしていただけます?」
「大事にしていただけますって、だって…」
「すごい、やみのすけ、億万長者だ。もらっとけもらっとけ」
「ウーン、だけどさ、事務所に入りきらないんですけど……」
そんなわけでビンボー所帯の探偵事務所でしたが、なんだか知らないけど、お金持ちの事務所になっちゃったんであります。
ところが。
数日後、事務所に行ってみたら絵がないじゃないの。問いただすワタシたちにやみのすけがひとこと。
「あ、あれね、街に寄付したの。だってこんな狭い事務所にあるより、みんなが見られるところにある方がいいでしょ」
エッー!!!なんてバカなんだよ、やみのすけ。
「でもさ、そういうところが」
「いいとこなんだよね」
「やみのすけの」
「そうだそうだ、そういうところがやみのすけのいいところだわにゃ」
って見れば、むかねこやきれねこやちびねこや、皆がせいぞろいしてるじゃありませんか。
「よっしゃ皆、また明日からがんばっていこ〜!!」
「おっー!!!!」
おっと、今回最終回!
また暇になっちゃうよ〜と悔しがってるやみのすけなので、あなたも是非やみのすけ探偵事務所に依頼してみてあげてください!ご愛読ありがとうございました!!