遺産は誰の手に?妻と愛人の大バトルなのだ
第4話  事件解決と思いきや事態は意外な展開に?の巻

  どーもどーも。むかねこ番地でおなじみ、3匹そろってナンボだいっ!のおとも隊でーす。さてさて今回の事件は、病気で寝たきりだった大富豪・綾小路由之助氏が突然、意識不明に。身体からはなんとヒ素が検出!誰かが毒を盛ったらしい。犯人は財産を狙った愛人のルリコ?それとも妻のフミコ?。しかしどうやってヒ素を手に入れたのだ。そんな毒物をたやすく手に入れることが出来るのは主治医・花岡だけだ。
 そんな中、やみのすけは一同を呼んで、事件を推理する。やみのすけが指差した犯人は……なんと愛人のルリコさんだったぁ!!

 「わ、ワタシが?バカを言わないでちょーだい。一体どうしたらワタシが犯人だというのよ」
 と怒るルリコさん。
 「第一、ヒ素をどこで手に入れたというの?私が花岡先生をそそのかして持ってこさせたというの?」
 なるほど〜。このオネエサンならやりかねないぞ〜。だってすごい色っぽいもん。きっと色仕掛けでお医者様を騙したんだ。やな女だなぁ。
 怒ったのは花岡先生だ。
 「ワシはそんなことせんぞ。ひとを犯人扱いしおって。訴えてやる」って大騒ぎ。
 「花岡先生を犯人扱いなんてしてないでしょ、もうっ。ちょっとひとの話しをちゃんと聞いてくださいよ」
 なだめにかかるやみのすけ。そう言うとやみのすけはぐるりと屋敷を見回しました。
 「えっとぉ、ヒ素は、病院や薬局にしかないわけじゃないです。いえ、一般家庭にはないですけど、このお屋敷にならありますよね」
 え?なんで?どこにもないよぉ。やみのすけ〜(byめそちん)
 「この部屋の中にもありますよ」
 「どこよ?」
 「そうだ、そうだ、いい加減なことを言うな」
 「絵ですよ」
 「は?」
 「絵の中にヒントがあります。この「眠りのマリア」です。ルネサンス時代の名画です。由之助さんは名画のコレクターだと聞いていましたが、まさかこんんな名作まで購入されていたなんて……名画にはいつもナゾがつきものです。たとえばこの「眠れるマリア」の美しい青色。この青色にはどんな秘密が隠されているか、皆さん、ご存知ですか?」
 「いいえ知らないわ」
 「当時の絵の具の顔料はヒ素を混ぜて作っていたんです。もちろん微量ですけどね、この美しい青色は、ヒ素を混ぜて作っていたんですよ。でも今でも名画の修復作業はマスクをしながら行っているんですよ、ヒ素をはじめ、色々な毒素が使われていますから」
 へえ〜、そんなの知らなかった〜。やみのすけったらいつ勉強したの?スゴーイ。
 「屋敷に行った最初の日、眠れるマリアの絵はありませんでした。ところが次の日に行ったら、「眠れるマリア」が部屋にかけられているではないですか。古い絵なので修復にだしていて、今日戻ったということだったのですが、なぜ今頃修復に出す必要があるのでしょう。調べてみましたところ、由之助さんは絵を大変丁寧に扱っておられ、つい去年にも専門家に絵のメンテナンスを依頼しているのです。そんなに頻繁に修繕に出す必要がどこにあったのでしょうか。あるいは犯人は古い絵の具をこそぎとって、そこからヒ素を手に入れたのではないか、そしてその後、絵の修繕を依頼したのではないか。そう考えるとすべてのつじつまがあうのです……そして実に絵の修復を出したのはルリコさん、あなたですね」
 「う、う、う、なぜ……」
 「でも致死量には及ばず、由之助さんは意識不明になってしまい、かえって妻のフミコさんに有利になってしまった。それで今度はフミコさんが犯人であるかのように仕立てあげようとした」
 「う、う、う、なぜわかっちゃったのよ〜」
 ってそれはやみのすけだからだよ。ね、メソちん。すごいな〜。
 とそんときだ。
 「ルリコ、本当なのか!!!!」
 なんと!寝ていた由之助さんがムクッと起き上がったんです。あれま。
 この意外な展開の顛末はまた次回・最終回までまってちょ〜。